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2016/02/16
アイドルの恋愛禁止は法的にどんな影響があるの?!
アイドル事務所の多くは恋愛禁止の規約があります。(違反時には違約金支払いや損害賠償請求等)とはいえ、彼女たちも恋愛をする年頃です。万が一違反した場合、違約金等を支払う義務が発生するのでしょうか?
アイドルにも人権があります!!
アイドルグループの一員だった女性は、恋愛禁止の規定が含まれた内容でマネジメント契約を締結しましたが、ファンと交際、その後事務所を脱退しました。事務所側は契約違反として、女性とその交際相手に対して損害賠償請求を提訴。これに対し、東京地裁は憲法違反を争うのではなく「憲法13条、幸福を追求する自由がある」として、事務所側の訴えを退けました。
同じく東京地裁は、昨年9月、別の女性アイドルに事務所への損害賠償の支払いを命じる判決が出ました。こちらは「男性ファン獲得の為には交際禁止は必要」と判断したのです。

私は前者の考えが妥当だと思います。契約の自由の原則も例外があり、実質的に不平等な関係、例えば企業と労働者のような場合、弱い立場を救済するのが憲法です。事務所の経済的利益よりも実態としては労働者として雇われている、アイドルの人権を優先させる必要があります。アイドルの恋愛も保証されてこそ、アイドル文化も充実したものになるでしょう。

回答弁護士

麹町法律会計事務所

山下基之 弁護士

東京都

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~経歴・資格・趣味~
1958年生まれ・1987年弁護士登録・関東弁護士連合会常務理事2008年4月~
長崎県長崎市出身・早稲田大学法学部卒
日本英語検定準1級・国連英検B級
ピアノ・歌(コーラス・カラオケ)
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